トップページ | シラバス |  
 
    授業内容詳細

 演習ⅢA
   Seminar ⅢA in Law and Politics
授業科目区分
法学部専門教育科目・演習
担当者 林 一弘(客員教授)
グレード G4
テーマ 債権総論における重要問題の研究
キーワード 事実の分析,適用すべき法条の検討,法解釈の展開,論理的整合性,判例・学説の検討,結論の合理性及び社会的妥当性,伝達力・説得力・表現力
開講年度
2018
開講時期
配当年次
4
単位数
2

授業の目的及び概要 債権総論の分野の中から,重要な問題を事例研究の形で検討していく。活発な議論を目指す。事案によって解釈が分かれるて結論が異なってくるケースもあるが,学説・判例を踏まえて,正確な知識,条文解釈を通じた論理的思考能力を身につけることを目指す。債権の総論であることから,当然,債権の各論(契約関係)も視野に入れた演習になる予定である。改正民法にも触れていく。
基礎的な部分から難解な解釈論に及ぶ授業となる予定であり,資格取得を目指す学生にとって,十分役立つレベルにしたい。自分の考えを分かり易く,説得力をもって表現することは,将来,如何なる仕事に就こうとも必ず必要となるものであるから,その訓練の場と心得て積極的に発言し,大いなる好奇心をもって当演習を活用されたい。
履修条件
科目の位置づけ(DPとの関連) 当演習は,法学部法律学科の法律専門職コースであり,主に将来,法曹や司法書士等の資格取得を目的とする学生のために開くものである。
当演習の履修によって,受講生は,法解釈を中心とする民法の基本的な知識を修得し,あわせて自らの考えを正確かつ説得力をもって他者に伝える力を身につけていただく。
適正なバランス感覚を取得するためには,客観的な観察眼を涵養し,他者の意見についても理解し,関係当事者間の利害調整を図り,公正かつ社会的にも合理的かつ妥当な結論に到達することができる力が必要である。この力は,将来,如何なる職業に就いても必要とされるものであるから,その獲得のため,当演習を大いに利用されたい。
学修の到達目標 実社会に出ると,演習問題のように予め事実関係が整理されて提示されるような問題状況に直面することはまずない。したがって,書籍を読んでも解決の手段が即座に得られるものではない。問題状況を打開し,解決処理するためには,「問題解決能力」の獲得が不可欠である。我々は,従来,記憶を中心とする勉強が中心であったことから,自分で考え抜くことに不慣れになりつつある。しかし,今まで経験したことのないような問題状況に直面したとき,最終的には自分の中において答えを見出さなければならず,その力は,議論に参加し,他者の意見を理解し,自己表現を繰り返すことによって徐々に得られるものである。当演習は,法解釈を通じて柔軟な思考と様々な発想ができる力を獲得することを目標とする。
授業の方法 第1回の演習の際に,事例研究課題を配付する。3~5回程度の授業で一つの事例(小問を含む)を検討していく。各事例問題には受講生が予習する目安となるように「考察のポイント」及び「参考判例」を記載している。
各事例や論点ごとに発表者を決め,発表者はレジメ等を用いて自らの見解を説明し,質疑応答,議論を重ね,随時ディベート等を行い,各課題の理解を深めていく。積極的・意欲的な姿勢は重要であり,これは社会で活躍するための良い経験となるはずである。活発な議論をしていただきたい。
授業外の学修(予習・復習等) 各事例問題に記載している「考察のポイント」や「参考判例」に基づいて,基本的な法律用語の理解及び事例問題との関連を整理したうえで演習に臨んでほしい。また,必ず何か一つは質問できるように準備されたい。
毎回の演習終了後には,演習で得た知識,法解釈,論理展開等について,自分なりに整理されたい。一つの方法として,他人に聞かせるという想定で,実際に声に出して解説してみることをお勧めする。その際,うまく説明ができなかったり,行き詰まってしまった場合は,まだ理解が十分でないことが実感できるので,学修には非常に役立つ。その中で,新たな疑問が出てきた場合は,演習において適宜質問していただきたい。
テキスト・参考書 テキストや参考書は使用しないが,事例に応じて必要な資料を随時配付していく。受講者各自が準備することは歓迎するが,民法判例百選Ⅱ債権【第7判】(有斐閣)を参考にされたい。
成績評価の基準・方法 受講態度(出席は当然であるので,質疑応答・発表等の内容)を30%,学期末に提出していただくレポートの内容を70%として総合評価する。
評価はレポートに重点を置くので,仮に受講態度が良好であったとしても,レポートの提出がなければ単位を与えることはできないので注意されたい。

この科目の履修にあたって 例えば,「君の考えはどうか?」と問われたときに「わかりません」と安易に答えるのは思考の放棄にほかならない。自分なりの理屈を披露して考えを述べるべきである。もし,解らない部分があったなら,どういう理由で解らないかを明らかにすべきである。仮に考えが間違っていたとしても,決して恥じることはない。裁判所の判断も上訴によって覆ることがあり,最高裁の判断でさえ,社会や価値観の変化によって変更されうるのである。今日の少数説は,明日の多数説になることもありうるので,自信をもって自分の意見を披露してほしい。
せっかく授業料を払って本学の学生になっているのであるから,いわゆる「割り勘負け」をしないためにも,当演習はもちろんのこと,他の授業や講義を存分に役立ててほしい。
オフィスアワー 各教員のオフィスアワー受付曜日・時間・場所については、本学Webサイトの「オフィスアワー」ページに掲載しています。
<アクセス方法>
大学Webサイトの[トップページ]→[キャンパスライフ]→[教務情報]→[オフィスアワー]
<URL>
http://www.keiho-u.ac.jp/campuslife/affairs/officehour.html

授業の内容や学習上の問題などについて質問や相談を行いたい場合は、実施曜日・時限を確認のうえ実施場所を訪れてください。
※なお、非専任講師については、担当授業前、終了後の教室や講師控室等での質問、相談を受け付けています。


第1回 はじめに

春学期の授業説明及び事例研究課題の配付
物権と債権の相違等

第2回 事例1

債権者代位権(その1)
債権者代位権の存在理由
なぜ,当事者の問題に第三者が介入できるのか等

第3回 事例1

債権者代位権(その2)
要件の検討
債務者の無資力は絶対的要件か等

第4回 事例1

債権者代位権(その3)
適用範囲等
債権者代位権の転用とは何か等

第5回 事例1

債権者代位権(その4)
改正民法について
どのような条文構成になっているか等

第6回 事例2

詐害行為取消権(その1)
詐害行為取消権とはどのような権利か

第7回 事例2

詐害行為取消権(その2)
詐害行為取消権の法的性質に関する検討

第8回 事例2

詐害行為取消権(その3)
詐害行為取消権行使の要件の検討

第9回 事例2

詐害行為取消権(その4)
詐害行為取消権行使の効果等

第10回 事例2

詐害行為取消権(その5)
改正民法について
どのような条文構成になっているか等

第11回 事例3

債権譲渡(その1)
債権譲渡とは何か,その必要性等

第12回 事例3

債権譲渡(その2)
債権譲渡の対抗要件の検討

第13回 相談3

債権譲渡(その3)
第三者との利益調整等

第14回 レポート課題の提示等

授業補足説明及びレポート課題の提示等

第15回 レポートの提出等

春学期のまとめ及びレポートの提出