トップページ | シラバス |  
 
    授業内容詳細

 政治学原論
   Principles of Politics
授業科目区分
法学部専門教育科目・政治学系
担当者 形野 清貴(教授)
グレード G3
テーマ 権力・国家・政治体制
キーワード 権力,近代国家,現代国家,行政国家,福祉国家,政治体制,自由民主主義
開講年度
2015
開講時期
配当年次
3・4
単位数
4
コース 3年生 (法)国際関係コース基本科目(2012~2014年度入学生)
4年生 (法)国際関係コース基本科目(2012~2014年度入学生)

授業の概要 現代の政治現象を理解するうえで不可欠な政治学の基本的諸概念・諸理論の中から、権力・国家・政治体制をテーマとして取り上げて講義する。とりわけ、政治現象の中心に位置する国家の問題を、歴史的パースペクティブのもとで理解し、かつ社会の政治的編成全体の中でとらえることによって、政治認識の枠組みを明らかにしたい。
履修条件 特になし。
科目の位置づけ・レベルなど 本科目は、法学部の専門科目(G3)であり、国際関係コースの基本科目(選択必須)の一つである。それ以外のコースにおいては、履修は学生諸君の選択にゆだねられているが、政治学を学習しようと考えている諸君にはぜひ履修を勧めたい。また、教職課程の教科に関する必須科目の一つでもあるので、教職を目指す学生諸君には必ず履修してもらいたい。
授業の到達目標 政治学の中心的諸テーマである権力・国家・政治体制についての基本的な知識を修得し、現代政治の諸問題について考えることができるようになることを目指す。
授業の方法 教科書に代わって、講義の内容を示すレジュメを単元毎に配布する。重要事項は板書するようにするので、講義を聴きながら各自で講義ノートを取ってもらいたい。
ICTの活用 予定なし
授業外の学修 講義用レジュメの内容が理解できたかどうかを復習で確認すること。
テキスト・参考書 テキストは使用せず、必要な参考文献はその都度紹介する。
成績評価の基準・方法 成績評価は基本的に期末試験によって行うが、それを補足するものとして、授業への積極的参加状況も考慮に入れる。
履修上の注意事項や修学上の助言など 本科目を受講する前提として政治・行政学関係の他の科目を最低一科目は履修しておいてもらいたい。もしまだ履修していないなら、本科目と並行して履修すること。
教員の研究・人物紹介 現在、現代国家と民主主義の問題をテーマに研究している。また、A・グラムシのヘゲモニー論にも関心をもっている。
オフィスアワー 木曜日 14:40~15:40 八尾駅前キャンパス4階 相談ラウンジ
大学院進学(政治学系)、レポート作成支援、政治学の基礎


第1回 はじめに

政治学の対象である「政治とは何か」について予備的な説明をする。

第2回 政治学の発達と課題

政治学の発達を、伝統的政治学から現代政治学への発展としてとらえ、それぞれの特徴と課題について述べる。

第3回 現代政治学の諸潮流

現代政治学の展開を政治過程論、政治心理学、政治システム論、権力構造論の諸アプローチについて概観し、あわせてマルクス主義的政治観の特徴について説明する。

第4回 権力と支配(1)

権力観の二つの類型、権力の代表的な定義(M.ウェーバー、W.ミルズ、R.ダール)について説明し、政治のメディアとしての権力の概念について考える。

第5回 権力と支配(2)

権力と支配について論じたウェーバーの権力論を手掛かりとして、政治権力(国家権力)の特質について説明する。

第6回 現代権力論の展開(1)

権力の実証研究の一環としての地域(都市)権力構造をめぐる議論を取り上げ、対立する二つの権力構造論(エリート主義理論、多元主義理論)について説明する。

第7回 現代権力論の展開(2)

ダールに代表される多元主義的権力論と、それに対するP.バクラック/M.バラッツによる批判を中心に、「権力の二つの顔」をめぐる論争を紹介する。

第8回 現代権力論の展開(3)

上記の論争を総括したS.ルークスの整理による「権力の三つの次元」について説明し、権力の多様な存在形態、多様な権力関係について考える。

第9回 近代における国家と社会(1)

「国家」という政治形態は近代になって成立するのであるが、それを思想的に正当化したホッブズとロックの議論を手掛かりに、近代国家論の特質について説明する。

第10回 近代における国家と社会(2)

国家と区別された「市民社会」の概念が近代以降に用いられるようになるが、スミス、ヘーゲル、マルクスの議論を手掛かりに、近代市民社会の特質について考える。

第11回 近代資本制国家の特質

近代国家の特質である「相対的自律性」、「国民国家」という国家形態の根拠を、資本主義社会における経済と政治との制度的分離から説明する。

第12回 国家形成と国民形成

絶対主義国家から近代国民国家へと展開する近代国家の歴史的形成過程を、「国家形成」と「国民形成」という二つの側面から説明する。

第13回 国民国家と市民権

近代国家が主権国家であると同時に「市民国家」として展開して行く過程(大衆民主主義化、福祉国家化)を、近代以降の「市民権」の発展の観点から説明する。

第14回 自由主義国家から介入主義国家へ

資本主義の発展による政治と経済の相互浸透に伴う、近代の「消極国家」(自由主義国家)から現代の「積極国家」(介入主義国家)への変化について説明する。

第15回 現代資本主義国家の構造と機能(1)

行政活動の飛躍的膨張と質的変化、立法部に対する行政部の優越傾向を特徴とする、現代の先進資本主義国における国家の構造的特質と機能的特質について説明する。

第16回 現代資本主義国家の構造と機能(2)

戦後の先進諸国の国家は「福祉国家」化の道を歩んだが、福祉国家成立の条件とその主要な類型について説明する。

第17回 現代資本主義国家の構造と機能(3)

「福祉国家」のもとで形成されたコーポラティズム的体制について説明する。

第18回 現代国家の危機と変容(1)

現在、福祉国家の危機と再編が問題になっているが、それを20世紀型福祉国家の特質という観点から説明する。

第19回 現代国家の危機と変容(2)

現在、問題となっている福祉国家の危機と変容の諸相について説明する。

第20回 現代国家の危機と変容(3)

福祉国家の危機と再編の問題を「フォード主義」的蓄積体制の危機としてとらえる観点から説明する。

第21回 現代国家の危機と変容(4)

グローバリゼーションの全面的展開に伴って顕在化した「国民国家」や「主権国家システム」の揺らぎや変貌について説明する。

第22回 現代国家の危機と変容(5)

グローバリゼーションの全面的展開に伴う「国民国家」の揺らぎを踏まえて、これからの国家の在り方について考える。

第23回 現代政治体制論の動向

「全体主義理論」への批判と修正、自由民主主義体制論の新たな展開など、戦後の政治体制論の展開について概観する。

第24回 民主主義思想の歴史的展開

民主主義思想の歴史的展開を踏まえて、近代以降に成立した自由民主主義体制を正当化し、説明する諸理論について紹介する。

第25回 自由民主主義体制とその理論(1)

現代の自由民主主義体制を正当化し、説明する主要な理論である多元主義的民主主義論、とりわけR.ダールの「ポリアーキー」論について説明する。

第26回 自由民主主義体制とその理論(2)

現代の自由民主主義体制のもつさまざまな問題点を指摘した諸議論を紹介する。

第27回 自由民主主義体制とその理論(3)

現代の自由民主主義体制のもつ問題点を踏まえて、現代民主主義の現状と課題について考える。

第28回 全体主義体制と権威主義体制(1)

現代における非民主主義的な政治体制としての全体主義体制の特質について説明する。

第29回 全体主義体制と権威主義体制(2)

現代における非民主主義的な政治体制としての権威主義体制の特質について説明する。

第30回 おわりに

講義のまとめと期末試験についての説明。